物語を狩る種族(The Story Hunters)

読んだ本の感想を書いているブログです

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

チェスタトン「奇妙な足音」

国書刊行会刊、G・K・チェスタトン『アポロンの眼』から、「奇妙な足音」を読みました。 物語は もしもあなたが、あのエリートのクラブ「十二人の本物の漁師」の会員が年に一度のクラブの夕食会に出席しようとヴァーノン・ホテルに入って来るのに出会ったと…

高橋克彦「緋い記憶」

今日はミステリー文学資料館編『ホラーミステリー傑作選 ふるえて眠れない』の高橋克彦著「緋い記憶」を再読しました。この短編集はそのタイトルどおりホラーの傑作ばかりで、いやもう本当に面白いアンソロジーとなっています。筒井康隆、半村良、宮部みゆき…

藤井太洋「常夏の夜」

今日読んだのは、第五十三回日本SF大会なつこん記念アンソロジー『夏色の想像力』の藤井太洋著「常夏の夜」です。この短編が10月にハヤカワ文庫JAで刊行される『楽園追放 rewired サイバーパンクSF傑作選』に収録されると知り、なんとなくその前に読んでおこ…

ジャック・リッチー「エミリーがいない」

今日は『新エドガー賞全集』から「エミリーがいない」(ジャック・リッチー著、山本光伸訳)を読みました。『新エドガー賞全集』は、ハヤカワ文庫から出ていた「アメリカ探偵作家クラブ傑作選」の14巻目であり、1981年から1988年までのアメリカ探偵作家クラ…

ジーン・ウルフ「ソーニャとクレーン・ヴェッスルマンとキティー」

今日は扶桑社から刊行されたアンソロジー『魔法の猫』の「ソーニャとクレーン・ヴェッスルマンとキティー」(ジーン・ウルフ著、柳下毅一郎訳)です。『魔法の猫』はそのタイトルどおり、「猫」がテーマの翻訳もののアンソロジー。 この短編の著者ジーン・ウ…

井上雅彦「抜粋された学級文集への注解」

今日は井上雅彦*1監修の書き下ろしホラーアンソロジー「異形コレクション」の45冊目、『憑依』の井上雅彦著「抜粋された学級文集への注解」を読みました(と言っても再読ですが)。 現在までに50冊近くが刊行されている異形コレクションで、私自身はそのうち…

ルーシャス・シェパード「竜のグリオールに絵を描いた男」

今日は新潮文庫の短編集、ルーシャス・シェパード著『ジャガー・ハンター』の「竜のグリオールに絵を書いた男」(内田昌之訳)を読みました。なぜこの本を読んだのかというと、元々ルーシャス・シェパードという名前だけを知っていて*1、なんとなく読んでみ…

ブログを始めてみたものの

なにぶん初めてなもので……。と心の中で言い訳しつつ恐る恐る手を出して読書感想を書いてみたものの、経験に乏しいのでどういうスタイルで書いていったらいいのか暗中模索な感じです。 やっぱり書きなれている人はそれぞれの「型」ができているんですかね。 …

チェスタトン「三人の黙示録の騎士」

今日読んだのは、ボルヘスの編んだ叢書「バベルの図書館」の一冊、G・K・チェスタトン『アポロンの眼』(国書刊行会刊、訳者は富士川義之)から「三人の黙示録の騎士」です。なぜ題名に「黙示録」が入っているのかよくわかりませんが、実のところそこまで知…

はじめに

ブログ始めました 今日からブログを書くことにしました。 何故そんなことを考えたのか。 第一に本を読むのが好き*1で、その記録をつけたいと思ったため。一冊の本についてあれこれ書くのは結構労力がいる。でも短編ひとつぐらいなら読むのも書くのもそんなに…