物語を狩る種族(The Story Hunters)

読んだ本の感想を書いているブログです

SF

2015年に読んだ本

年も明けたので去年のおさらいを。面白かったものもそれほどでもなかったものも。去年はSF小説ばっかり読んでました。 今年は瀬名秀明『デカルトの密室』とか、サミュエル・R・ディレイニー『バベル-17』とか、ロジャー・ゼラズニイ『伝道の書に捧げる薔薇』…

アンディ・ウィアー『火星の人』

アンディ・ウィアー著『火星の人』(小野田和子*1訳)を読みました。本国で出版されて話題になっていたとき*2から、お、これはすごく読んでみたいぞ、と思っていたのがようやくです。 あらすじ。NASAの宇宙飛行士マーク・ワトニーが不慮の事故により一人ぼっ…

SFマガジン2014年12月号(R・A・ラファティ生誕100年記念特集)

ラファティ特集が読みどころのSFマガジン2014年12月号を読みました。 ラファティ読んだことないんですけど、私の頭の中の「読んだことない作家ワールド」で妙な存在感があったので今回の特集に飛びつきました。Amazonで即予約です。SFマガジンの700号記念の…

キジ・ジョンスン「26モンキーズ、そして時の裂け目」

今日読んだのは創元海外SF叢書の三冊目、キジ・ジョンスン『霧に橋を架ける』から「26モンキーズ、そして時の裂け目」*1(三角和代訳)です。この著者の作品を読むのは初めてですが、前評判をネットで見かけて面白そうだと思い手に取りました。この短編は世…

藤井太洋「常夏の夜」

今日読んだのは、第五十三回日本SF大会なつこん記念アンソロジー『夏色の想像力』の藤井太洋著「常夏の夜」です。この短編が10月にハヤカワ文庫JAで刊行される『楽園追放 rewired サイバーパンクSF傑作選』に収録されると知り、なんとなくその前に読んでおこ…

ジーン・ウルフ「ソーニャとクレーン・ヴェッスルマンとキティー」

今日は扶桑社から刊行されたアンソロジー『魔法の猫』の「ソーニャとクレーン・ヴェッスルマンとキティー」(ジーン・ウルフ著、柳下毅一郎訳)です。『魔法の猫』はそのタイトルどおり、「猫」がテーマの翻訳もののアンソロジー。 この短編の著者ジーン・ウ…